「やっぱり、週に1回程度じゃ、上手にならないですかね」
って相談、ときどきされます。
ついでに、
「伊東さんは、小学校から馬やってるの?それとも馬術部出身?」
とも言われます。
のん、のん、のん!
21歳なるまで、馬に全く関わっていません。
(旅行や体験で乗ったぐらい)
高校までは、部活と恋愛しかしておらず、
大学のときは、アルバイトばっかりしてました。
塾の講師、結婚式場、イタリアン、そばしゃぶ屋、コンサルティング会社、パーティーコンパニオンなど、掛け持ちしながら、どれも1年以上続けてました。
土日水だけ働いて16万円稼いでいた結婚式場は神でした。(笑)
あ、話それましたね。
馬の話に戻します。
小さいころからやっているから、とか、毎日乗っているから上手、っていう相関関係は強くないと思います。
週に1回でも、しっかりコミュニケーションをとろうとしている人は上手になると思います。
逆に、毎日乗っていても、自分よがりな会話で、馬のこと考えないで適当にしていたら、まったく上手になりません。
んー
この「上手」って言葉もちょっと考えものですね。
上手になりたい、ってどういうことなんでしょう。
私は、馬をはじめたときは、どうやったらかっこよく乗れるのか、ということだけを考えていました。
上司の乗り方観察して、自分の騎乗を動画で撮影し、家に帰って、間違い探しをしていました。こぶしの位置とか、姿勢とかすべて。
毎回ノートに騎乗日記をつけてたなあ。懐かしい。
でも、一向に「上手に」ならないんですよね。
なんか、無理くり乗ってる感じで、「気持ちよくない」。
「気持ちよく」なりだしたときって、
馬のことを考え出してからなんですよ。
自分がかっこよくみられているか、馬を駈歩させれてるか、とかじゃなくて、自分と馬の間を考えるようになってからです。
例えるなら、
以前までは、ずっと壁に向かって、かっこよくボールを投げ続けてたのが、
自分の投げたボールを相手がうけとってくれたり、相手が投げてくれたボールを受け取ったりっていうキャッチボールが楽しくなってくるイメージ。
相手が受け取りやすいようにボールをなげたり、相手が投げてくれたボールを必死に受けとりにいったり。
このとき、意識するのは、かっこいいフォームじゃなくて、「相手のこと」ですよね。
相手のことを意識しながら投げるボール以上に、愛のある、かっこいいフォームはないですよ。
非常勤で働かせてもらっている専門学校の生徒が言ってたんですけど、「自分のことばっかり考えてたらうまくのれなかったです、けど今日は馬のこと考えました(実際前回より良く乗れていた)」
で、ですね、
馬のこと考えて乗ったりコミュニケーションとるってことは、自分がどうあるべきなのか、何がたりないのか、ってことに必然的に向き合うことになります。フィジカルにおいても、メンタルにおいても。
で、フィジカルの面で足りないのは、鍛えるしかないです。それは、週に1回の馬の上で鍛えるよりは、家で鍛えれることがほとんどですので、鍛えてもらっていいかとおもいます。(主に体幹、股関節の柔軟性が求めらると思います。)
メンタルにおいては、馬と接しながら鍛えてもらっていいと思います。内面の下げ方や上げ方、自分の感覚を素直に受け止めること等が主となるかと思います。
いかに、関わる馬と丁寧に接するか、そしてそれはめぐりめぐって、自分のことにつながってきます。
馬は、忍耐のプロなので、適当に接されていても、ほとんど我慢してくれています。ので、浅い会話しても、とくに困らないから、丁寧にしない人が多いです。とくにそういう人は、毎日馬と接していると怠慢で、いいかげんになってくるんじゃないでしょうか。
でも、我慢しかねた馬は、蹴ったり等してきます。スタッフなのに、馬に乗ったり地上で馬と接していて怪我する人は、やばいと思ったほうがいいです。
わたしも、気が緩んでいたり、緊張しているときに限って、怪我します。滅多にないですが、怪我したときは「やってもおたあー」って、ド反省。
あと、絶対、人に言いません。落ちて骨折したときは、ばれましたが。(笑)
だって、恥ずかしいじゃないですか。
スタッフの人で「噛まれた」「蹴られた」等を他言し、馬のこと悪くいう人、プロ意識なさすぎやなあって思います。
馬のおかげで食べれてるのに。
ね。
あでぃおす。