みなさん、調馬索ってなんでするの?って聞かれたら
なんとお答えしますか?
元気をとるため?
乗る時間がないから、とりあえず運動させるため?
そもそも調馬索とは、文字通り、
『ロープ(索)で馬を調べる』ことです。
私はできるだけ、馬にまたがる前に、調馬索をして
その日の馬の状態を確認します。
乗って確認すればいいんじゃないの?と思われるかもしれません。
(現に、「調馬索したあとに乗るの?!最初から乗ればいいのに笑」と、直接私に言うわけでもなく、嘲笑いながら、大声で嫌味を言われたこともあります。ww)
乗らずに調馬索をするとどういうメリットがあるかというと
①騎乗者がいない中での運動なので、馬自身のバランスを確認できる。
②元気がたまっているとき、跳ねたり馬自身でほぐれることができる。
③地上での馬とのコミュニケーションをとることができる。(これは技術次第)
④背中に鞍をならすことができる。海外の馬術本には乗る前に最低でも10分は鞍をつけたままの状態であることがいい、と書かれています。
※競争馬の場合は、ウォーキングマシンがあり、乗る前に30分ほど、マシンで歩きます。その中で②をしているのがみてとれます。そして、最後には自分の首を下に伸ばしてストレッチしながら歩いていますね。技術ある牧場は馬によっては③もおこないます。
馬自身のバランスでの動きを確認し、少しここの動きが足りないな、というときは、馬のバランスで矯正してもらいます。
(人に例えると、「走るとき、右足をこの角度まで曲げてください」と伝えて、その人自身が曲げることです。私が無理やり直接手を触れて曲げることとは違います。)
筋肉の硬さであったり、馬のバランスでは少し難しいか、と判断したときは
騎乗中の課題の1つにします。
そうすると、馬の情報が事前に分かり、馬もある程度ほぐれているので、乗り始めでも動きが柔らかく、乗りやすくなり、騎乗調教しやすくなります。と私は感じます。
そ、そして、それだけではないのです。
調馬索はつまり、グランドワーク(地上でのコミュニケーション)。
騎乗調教以外にもさまざまなメリットがあります。
↓
グランドワークするようになってから、オーナーさんが馬房から一人で出せるようになったり(それまでは洗い場までたどりつけなかったそうです)、洗い場入った瞬間ものすごい勢いで逃走し、もちろんひき馬もままならずの馬も、オーナーさんが一人でひき馬して放牧場までつれていくことができるようになったり、馬房入った瞬間お尻向けてきたりする馬が、それをしなくなったり。。。
書ききれないほど実体験があるのですが、地上での関わりすべてにつながるのです!!
円運動が難しければ、ひき馬だけでもOKです。
ひき馬で、馬のメンタルとフィジカルの調子がわかるようになります。
ひき馬で背中をほぐし、後ろ足をふみこませるやり方もあります。これは競馬場でお腹一杯やりました。感謝。
なんかね、
そういった、馬のグランドトレーニングのプロみたいな養成施設つくりたいよね。んでグランドスタッフのプロがJRA厩務員になれるようになればいいのにね。そうなると絶対JRA女性スタッフ増えるよ~
最後のはひとりごと笑
あでぃおす